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家庭におけるまつり方

家庭内の先祖のまつり方についてお教え下さい。
家庭内の先祖のまつり方は仏教では仏壇と言い、新道では神殿、祖霊殿、御霊屋などと言います。仏教では各宗派の定める像をシンボルとして正面祭壇におまつりし、その左右に位牌を置きかざって、過去帳をそなえるのが一般普通のまつり方となっております。古来日本の神道では霊名を位牌の如き物に一人一人書き、またはヒモロギなどを作ってミスや布を垂れて内部を見えぬ様にしてまつっております、外国で盛んに信仰されている宗教では家庭内で先祖をまつらず、なたは先祖を供養せぬ宗教があります。身体を父母から受けた我々は、父母をまたは先祖をなにかの方法で供養し、感謝するのは人道として当然の道であります。
神社とお墓と同じであると言う実例がありますか。


和歌山県竈山神社は五瀬の命の墓の上に造営されています。南側からは神社として参拝し、東側からはお墓として祭るようになっています。また、変わった例では鎮西八郎為朝は、大嶋元村に圖の如き建物の中で切腹し、級首は京へ持ち去り、胴体はその家屋の中で土を盛って埋め、建物の周囲に〆なわを張り、今では神社として土地の人がお祭りしています。
仏壇の祭り方について吉凶がありますか。
あります。

  1. 祭壇は高く作らない事。
  2. 位牌と過去帳は必ず準備する事。
  3. 本尊は立像でも坐像でもよろしいが、貧弱な姿は不可。
    • これは参考ですが、双葉山の二十三才頃の肉体が阿弥陀仏の像には理想な姿です。
  4. 本尊の一部に損傷を生じた場合には一日も早く修繕すること。
    • 修繕しないでいると、ご家族の中で損傷と同じ個所の肉体の一部にケガをする事があります。
  5. 他家の仏、他家の先祖、他家の本尊を自己の同一仏壇内において共同でお祭りしない事。
    • もしお祭りするとその家庭は衰微します。
  6. 供物は直に下げる事。
    • ある家庭では供物を供えて一時間以上も置いてある家庭があります。その家庭はズボラな家庭で、家の中の掃除が不行き届き勝ちの家庭です。主婦の方で、長く供えなければ供えた気がしないと言われた方がいます。それは小理屈です、いそがしいので家の掃除が出来ないと言うのと同じ意味です。
  7. 仏壇は金箔の仏壇に限った事はありません。箱の中でも机の上でも、床間でもよろしい。
  8. 本尊を一人ボッチで祭るより、その左右ににぎやかな飾り物、または立派な脇立をお祭り致しますと、そこのご家庭は世間より後援者が出来る事を表します。孤立の家運ではありません。
  9. 寺から本尊を頂いて来る人がいますが、頂く迄にその本尊を、以前にお祭りしておられた方の盛衰を聞き、衰微した家の本尊であれば、お祭りしない方がよろしい。
  10. 仏壇の中を掃除するのにすか、中腰になってお掃除が出来る高さが一番理想です。
    • あまり高くなりますと、仏壇の日々のお祭りが出来なくなります。
  11. 神殿は仏壇に準じて考えていただけば結構ですが、仏教式の本尊を霊位の中心にお祭りする必要はありません。
  12. 神社の拝殿から本殿を見て、上向きに拝するところは参詣人が少ない。寺も同じです。
仏壇の一般家庭に及ぼす重要な箇所をもう一度お話し下さい。
  1. 座してお祭り出来る様にする事、従って上向きになって拝さない高さ。
  2. 人間と同じ人相の福相を持った木形の本尊を祭る事。
  3. 本尊の両方に淋しく見えない様にかざりものをする事。以上三つです。
良くわかりました。貧弱な相の本尊をお祭りしている場合は、どうすれば良いですか。
祠堂金を付けてお寺へお預けして、福相の本尊を新たにお迎えして、お祭りすれば良い。
仏壇や御魂屋は、お墓の遥拝所と言われましたが、位牌は魂をお祭りする物ではありませんか
松崎先生は位牌について種々統計を採られましたが、吉凶の結論が得られなかった。位牌と過去帳は両方そろえてこそ、家庭永遠に伝えうる家系譜であると言っておられました。位牌は中国の宋の時代に始まったもので、位牌や御霊璽は非常の際に持ち出しが困難ですが、永遠に読みやすいです。過去帳や霊璽簿は古くなると読みにくくなる欠点がありますが、非常の際に持ち出しが簡単です。
ある宗派ではただ一向に本尊のみ祭って、過去帳や位牌を造らさせない宗派があります。どう解釈されますか。
ただ一向に本尊のみ祭って、先祖の記録や墓を造らぬように指導している宗派があります。その宗派の説教を聞きに行きますと、お寺さんは決まったように寺の本尊を指して、あなた方のご先祖様はここにおいで遊ばす、ご先祖様に会いたけらばこの本尊を拝みなさいと、お寺さんが沢山の人の前でお話しをしています。私が本尊を見ますとその宗派を表現する仏像です。その仏像が我々の先祖代々とは考えられない。無理に理屈を付けたのならいざ知らぬ事、常識では聞き取れぬ話です。こうした宗教の信徒はご不孝者多く、財産が出来れば子孫と病気に苦しみがあり、財産なくとも病気・遭難・火難・盗難・家族難など次から次へと起る家庭となります。
家庭内の先祖のまつり方で、もっとお伺いしたい事がありますが、時間の都合上後日お聞きする事に致しまして、本日はお墓の事を引き続きお話し下さい。


昭和二十三年発行 竹谷聰進著「正しい建墓と祭祀」より

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 墓相Wiki 最終更新時間:2011年08月08日 15時22分36秒