トップ 差分 一覧 ソース 検索 ヘルプ RSS ログイン

出版の挨拶にかえて

 著者 竹谷聰進


 先祖のまつり方につき、皆様の相談に応じることが陰徳であると、老師故松崎整道先生に教えて戴きましてから、祖先のまつり方につき研究する様になりました。老師の代理として各地へ講演に行く様になって、徳風会関係・並びに地方から再々私の研究を発表してくれとのお話がありました。今般、以前東京徳風会員で京都在住の出版業者石川信之氏が人々のため、ぜひ公表して一人でも幸福に、一人でも多く救うため出版されたしとのお話によって、この宝物を私一人持つているよりは、人々の幸福になれば老師もお喜びになると信じ、先生の霊前へ捧げる心持にて出版に応じました。今まで出版された関係本は易書か、中国書の書抜きに、創作の例話を講談と墓と合弁して書いたり、考古学を入れて文章を長くしたり、実地に充分な研究もせずに研究したと机上の考えで書いたりして、要点は吉凶のみで、如何なる形で家庭に及ぼすかの重要箇所になると霊感と書いてゴマカシております。私はそれでは納得できないのです。
 この本は老師の指導による統計の発表です。先祖の祭り方が家庭えどんな形で表れるかを明にした世界未知の本です。幸い読者各位の現在、将来、並にその子孫に幸福の導きとなれば私の欣幸とする所です。





 (編 者)


 子孫が脈々と続いて行き、時代時代の文化に貢献して行く事は、生存民族の生命であります。
 子が親の墓を建てておまつりする事は、仏教も、キリスト教も、その他も、同じ正しい先祖のまつり方であります。ところが折角お建てになった墓が、間もなくお詣りする身寄りがなくなったりする事実(子孫断絶)は如何なるわけでありましょうか。これは全国各地の墓地に見る事であります。
 竹谷先生は、お墓の事に付いて二十年来ご苦心の上、内地や朝鮮、中国の先祖の祭り方につき現地に出張してあらゆる角度から統計を集められ、数理的にご研究の結果、「正しい先祖のまつり方と家庭、子孫の幸福」の途に付いて結論を得られました。このご研究を、平易に「問答体」として発表していただく事になりました。
 本書は長く各ご家庭、子孫に先祖の祭りと共に伝え譲らるべきであります。


昭和二十三年発行 竹谷聰進著「正しい建墓と祭祀」より

[ Prev: 竹谷聰進の墓相 ] - [ FrontPage ] - [ Next: 松崎先生のこと ]


 墓相Wiki 最終更新時間:2011年08月08日 15時22分00秒